新型インフルエンザ関連の内容で京都小児科医会が出している広報があります。参考になればと思います。
子供が熱を出してもあわてないで!
京都小児科医会
新型インフルエンザが本格的に流行しています。子供が熱を出すと色々とご心配になられるでしょう。しかし、決してあわてずに、以下のことに気をつけて、子供の様子をよく観察し、冷静に対応しましょう。
[自然に治る力と合併症について]
新型インフルエンザは、これまで流行したことがないタイプなので、多くの人がかかります。しかし、これまでの季節性インフルエンザと同様に、発熱が3~5日続いた後に、熱が下がり自然に治ります。
症状が出ないまま治る(不顕性感染)こともあります。新型インフルエンザだといって不安にかられることはありません。しかし、時には次のような症状(合併症)を起こすことがあり、注意は必要です。時に起きる症状として、肺炎、喘息発作の悪化、脳神経の症状、精神症状、心筋炎、のどの奥の炎症(喉頭炎・仮性クループ)などがあります。
[注意しなければいけない症状]
□ ぼんやりしていて視線が合わない。呼びかけに応じない。眠ってばかりいる。
□ 意味不明なことを言う。異常に興奮したり、行動したりする。しかし、すぐに正常に戻る場合は発熱のために起きる症状であわてることはありませんが、持続する場合は注意が必要です。
□ 手足を突っ張る、がくがくする、目が上にあがる。(けいれんの可能性があります。
□ 息が苦しく呼吸が速い(1分間に60回以上)、ゼーゼーいう、肩で呼吸している、胸がへこみ、お腹を突き出す(シーソー呼吸)、肋骨が凹むような呼吸をしている(陥没呼吸)など異常な呼吸状態。
□ 顔色が青白く、土気色である。唇が真っ白で、紫色をしている
□ 声がかれて、犬のほえるような咳をする。息を吸うときに苦しそうである
□ 食欲がなく、水分がとれていない。
□ 半日以上おしっこがでていない。
□ 嘔吐や下痢が頻回にみられる。
□ その他、熱の出方がいつもの時とは何かが違うように感じた時。
[受診の目安]
・普段から相談できるお医者さん「かかりつけ医」を持つことが大切です
・発熱(38度以上)をみた場合、できるだけ診療所や病院の開いている時間内に受診しましょう。時間外の受診はスタッフ体制も十分でないことから、時間内での受診をおすすめします。
・深夜に発熱した場合、上記の注意しなければいけない症状がなければ水分を十分に与え、頭部を冷やすなどして、安静にしておくことが大切です。深夜に受診することの方が、かえって子供にとって体の負担になります。
・注意しなければいけない症状があれば、連絡をしたうえで医療機関に受診するようにしましょう。