ロタウイルス
ロタウイルスは冬(11月〜4月)に流行する胃腸炎の原因となるウイルスです。
症状は嘔吐・下痢・発熱ですが咳などの呼吸器症状もでることがあります。
熱は2日程度で解熱しますが、下痢がひどければ1週間近く続き嘔吐や下痢がひどければ脱水をおこしたりします。
便ははじめは黄色いですがクリーム色の白っぽい水様便になってきます。(白色便を呈さない場合も近年みられる)
ロタウイルスは糞便中に8日間排出されます。
このウイルスに効く薬はありませんので症状を緩和させる対症療法になります。
症状が重いとき(頻回の嘔吐下痢)は、口からの水分補給が間に合わなかったり、口から何も受けつけなくなったりして脱水症状をおこします。
そのときは点滴治療を要します。乳幼児の場合1回の点滴で症状を緩和することはむずかしく持続点滴になることのほうが多いのです。
また、脱水により電解質のみだれによる無熱性の痙攣をおこすこともあります。その場合はすぐに病院に行ってください。
潜伏期間は2日ぐらいです。
ロタウイルスかどうかは便で検査して判断します。15分ぐらいでわかります。また胃腸炎をおこすウイルスはロタウイルスだけではありません。アデノウイルスも胃腸炎をおこしますし、ロタとよく似た症状もでます。
水分補給には赤ちゃん用のイオン水を5〜10ccずつ2分毎に与えてみてください。また、その時の温度は20度前後にするとなおよいでしょう。
嘔吐がおちついたらりんごをすって絞ったジュースや味噌汁の上澄み、人参をやわらかく煮て裏ごししたスープなどがよいでしょう。