ヒブワクチンと肺炎球菌ワクチン
ヒブワクチンは平成20年12月に発売され、もう接種されたこどもさんもおられるとおもいます。今回発売された肺炎球菌ワクチンとヒブワクチンについて簡単に説明します。ワクチンが次々発売され、また、高額なので参考になればと思います。
☆ヒブワクチン
脳や脊髄を覆っている髄膜に細菌が感染して炎症が起こるのが細菌性髄膜炎です。その起炎菌の50%以上がb型インフルエンザ菌(Hib)ということがわかっています。Hibが原因として報告された細菌性髄膜炎患者の年齢分布は0歳が53%と最も多く0〜1歳で70%以上を占めました。患者報告は0歳後半に多く、そのピークは生後9ヶ月で、5歳以上は極めて稀です。
Hibワクチンはb型インフルエンザ菌による感染症(髄膜炎、敗血症、蜂巣炎、関節炎、喉頭蓋炎、肺炎および骨髄炎など)を予防するワクチンです。
注意 b型インフルエンザ菌は俗にいわれるウィルスのインフルエンザとは全く異なるものです。
☆肺炎球菌ワクチン
肺炎球菌は小児における中耳炎、副鼻腔炎、気管支炎、肺炎、敗血症および細菌性髄膜炎の主要な起炎菌で、上記のインフルエンザ菌と並び、小児の細菌性感染症の主な原因菌です。
肺炎球菌は病原性が強く、全身感染症の場合には症状の進行が速く、重症度も高いことから、重要な病原体の一つとされています。
90種類ある肺炎球菌の血清型のうち乳幼児に重篤な感染症を引き起こす主な7種類が含まれたワクチンが今回発売されたプレベナーというワクチンです。
ヒブワクチンと肺炎球菌ワクチンの接種スケジュール
☆ヒブワクチン
生後2カ月以上7か月未満:初回免疫を4〜8週間の間隔で3回接種
追加免疫は3回目の接種からおおむね1年の間隔を
おいて1回接種
生後7カ月以上1歳未満 :初回免疫を4〜8週間の間隔で2回接種
追加免疫は2回目の接種からおおむね1年の間隔を
おいて1回接種
1歳以上5歳未満 :1回接種のみ
☆肺炎球菌ワクチン
生後2カ月以上7カ月未満 :初回免疫を4週間間隔で3回接種
追加免疫は3回目の接種から60日以の間隔をおいて
1歳になってから1回接種(1歳〜1歳3カ月が理想)
生後7カ月以上1歳未満 :初回免疫を4週間間隔で2回接種
追加免疫は2回目の接種から60日以上の間隔をあけ
1歳になってから1回接種(1年以上あけない)
1歳以上2歳未満 :初回免疫を1回接種
追加免疫は60日以上の間隔をあけて1回接種
(1年以上あけない)
2歳以上9歳以下 :1回接種のみ